歩きdeお遍路 2日目【第8〜11番札所】

soueeeei

2023年6月7日 晴れ

起床。昨夜はブログを3時間も書いていて就寝が0:30になってしまっていたので8、9時辺りに起床することを覚悟していた。

6:36…!違う意味で驚いた。寝不足というわけでもないし変な気怠さもない。強いて言えば肩と腰と太腿と脹脛が筋肉痛で痛む。全部じゃねーかという声が聞こえなくもないが、想像していたよりは軽かった。

取り敢えず朝飯を食べることにした。

昨日銭湯で購入した半額もの。

食べようとしたのだが、重大な欠陥に気づいた。そう箸がないのである。しかたなく犬食いで食べる。ふと小さい頃、母に犬食いをして怒られたことを思い出す。そんなことを考えているうちに完食した。

炊き込みご飯は想像通りのお味、可もなく不可もない。芋餅は原材料名に鳴門金時の名があるように、さつま芋を素材にした餅であるらしい。思いっきり芋の味がする訳ではなく、ほのかに薄らと、噛み締めれば芋の味がする。あんはそら豆の餡らしい。そら豆のパサパサ食感が嫌いではあるが、餡は餡。滑らかな舌触りでそら豆のいい部分だけ出ている。甘さも控えめでグッド。総じて少なくとも普通の大福よりは好みだ。

昨日ツイート出来なかった総距離使用金額をツイートし、ちらちらと他の方のツイートを見ていると1時間も経っているではないか。急いで片付けと身支度をして宿を飛び出した。

こういう景色が見たかった。

昨日とは打って変わって、天気予報通り晴れ。同じ景色も全く違って見える。心も晴れやかに歩みを進めた。

第八番札所、熊谷寺。

お参りが終わった後、思ったのは個人的には今までで一番好きな寺であるということ。自然の豊かさに溢れ、かつ厳かな雰囲気もある。

朝一番からとても気分が良い。次の札所に向かおうとしたところ、昨日同じ宿に泊まっていた台湾の人と出会った。どうやら今から八番札所に参拝をする様子。翻訳アプリで一言交わすと彼女がおもむろに鞄を探り出した。

見たことのあるフォルムである。

味はハッピーターンか?味しらべか?なんとなく想像がついた。どうやら頂けるみたいだ。加えてガンバッテ〜!片言で応援も頂く。ガンバッテ〜!日本人なのに片言で返し、お互いの目指す先へ向かった。

返報性の原理で何かお返しがしたくなったので次へ向かう道中、中国語で『頑張れ』と言いたくて言葉を調べた。「頑張れ」「頑張って」「頑張ってください」は全部「加油(ジャヨウ)でイケるらしい。ただし気をつけなればならないのが、アクセント。中国語を必修科目でやらされ始めて活きる時が来た。記憶が正しければ、中国語にはアクセントが4つあり、それに伴って意味も4つ分かれる。マという一文字がアクセントによって母だったり馬だったりする。日本は片言でアクセントが違っても大体伝わるが中国語はそうはいかないのである。発音を聞き、何度か発声練習をした。こんなに真面目に中国語を話そうと思ったことがあったであろうか。やはり話したいという気持ちが強くないと、言語は身につかないのだなと思った出来事であった。

第九番札所に向かう道中、見たこともない植物を発見した。

葉菜か根菜か?

困った時はそう、スマートフォン。こいつに出来ないことはない。こいつで写真を撮れば何の植物か判断してくれる。その結果は…

マジか。

まさか食用では無かったとは。タバコが栽培されていることに驚いた。そりゃ栽培はされているだろうけれども、こんな普通の畑で栽培されているとは。

ここまで技術が進歩すれば食べ物も適当に写真を撮れば探せるのではないか。本当にスマートフォンさえ使うことが出来れば、無人島で生活するのも簡単なのかもしれない。

そんなことを考えていたら目的地に着いていた。

第九番札所、法輪寺

中に入ると見覚えのある人がお経を唱えていた。昨日のパワフルボーイである。少し嬉しくて元気?と砕けた感じで声をかけてしまった。距離感がバグっている。敬語で挨拶を返されハッとした。よくない癖である。軽く言葉を交わし、お参りをした。

その後、納経所に行くと驚いた。なんとドアがプッシュ式の自動ドアだったのだ。ここまで9つ寺を渡り歩いて来たが、文明を感じたのは始めてだった。いつもの流れで御朱印を頂き、次に向かおうとした所、あるポスターが目に飛び込んできた。

なんかワロタ

真面目キャラがはっちゃけると謎に面白いあの現象である。素足で漕いでいるのが個人的にはポイントが高い。最後に笑わせて頂き、寺を後にした。

次は第十番札所、ついに二桁入りである。暑さに負けず、歩みを進める。水田を見ているとあることが気になった。実は昨日も見かけていたのだが調べるのを忘れていたのだ。

何かの卵か?

調べてみるとジャンボタニシの卵らしい。いくら何でも目立ちすぎだろ。そして危険の一言が添えられていた。なんでも寄生虫感染の恐れがあるとのこと。決して素手で触れないようにして下さいとの一文。好奇心で触らなくて本当に良かった。

次に見かけたのは草むらで、もぞもぞとしているスズメバチだ。恐る恐る近づくと、何かを噛んでいる…?雑草と同じ色で最初は気づかなかったが、それは緑色の芋虫だった。かなり近くで観察しているが、こちらを襲ってくる様子はない。どうやら狩りの最中は、人間を襲わないというのは本当らしい。芋虫も草から離れまいと粘っていたが、ついには剥がされ、スズメバチと一緒に何処かに飛んでいってしまった。良い経験をした。腰を上げ目指すべき場所へ。

ここで歩いていて、ふと気づく。歩幅が狭くなっていた。原因は疲れであるのは明白だが、今日はせっかくのお天気、どうにか物理的にも精神的にも山である、十二番札所まで行きたい。

そう思い身体を起こし、大きく歩を進めることにしてみた。おお、いいじゃん。体感的に速度2倍である。が長くは続かない。めちゃくちゃしんどい。もって100mといったところ。常に意識していなければいつの間にか、いつもの歩き方になっている。結局、普通に歩くことになった。

まあいいじゃないか。1200km常に全力だと身体が壊れてしまう。そんなことを思いながら歩いているとブォーン!と唸るような音が聞こえてきた。

目を音のする方向にやると、徳島ダンディが畑で草刈機を使って草刈りをしているところだった。ここまでお寺の人には挨拶をしてきたものの、町の住人に声をかけることはしてこなかった。逆に声をかけられることもなかった。

今のところお遍路で学んだのは待っていても何も起こらないということである。そんなことが起きるのは物語の中だけなのだ。

こんにちは〜。そう声をかけた。徳島ダンディはそれに気づき、挨拶を返してくれた。たった一言ではあるが、大きな一歩である。種を蒔かなければ実はならないのだから。こんなことを書いてはいるが、町の住人に声をかけたのは、この方のみである。Imコミュ障、頑張れ自分。

残り1kmという看板が見えて来た。残り1kmとなると気合が入る。だがその気持ちを壊すには十分な道になって来た。

第十番札所は山の上にある。

気持ちが重くなると足も重くなる。たった1kmが無限のように感じた。そして漸く…

第十番札所、切幡寺。

重い足並みで門を潜る。その先には更なる試練が待ち受けていた。

是より三三三段の文字。

流石に堪えた。仕方なく一段一段登っていく。昔、山寺で登った1015段を思い出し、あれに比べればと笑みが溢れた。

杖だけでなく、手すりも使って登っていく。
無事に登頂!

いつも以上に休憩を取り、参拝をした。道中違和感があったのだが、頭にタオルを巻いていなかったのだ。噴き出る汗を拭くために奥深くにしまっていたタオルを取り出す。これでよし。頭にタオルを巻き、菅笠を被る。喉の骨が取れたような気分だ。

しかしチビチビと飲んでいた千葉で買った水が遂に尽きてしまった。取り敢えずコンビニを探すか…そう思い第十一番所を目指す。

6月といえどもかなりの暑さである。割と限界の状態で階段を降りようとしたところで、オアシスが目に入った。自動販売機だ。階段を登りきった場所からは死角になっていたので気づかなかったのだ。一直線に向かった。

選ぶのは水なのだが、水が3種類あり少し迷うことになった。いろはすが130円、天然水Aが130円、天然水Bが100円。真っ先にいろはすが除外された。容器が変形するので扱いにくいからである。あるかは分からないが水を注ぐ時に潰れて小さくなっていると、本来の容量が入らないのだ。となると天然水AかB。少し考えて天然水Aのボタンに手を伸ばした。いつもは安い方を選ぶのだが、天然水Bはそれ専用の自販機で売られていて、何となく怪しく感じた。今思えば単純に競争のための低価格か、専用の自販機にすることで手間を省けるとか理由があったのかもしれない。だがその時は割と身心が限界の冷静ではなかった。購入した天然水を後先考えず1/3ほど飲み次に向かった。

次の第十一番札所、藤井寺までは過去最長の9.5kmである。今までは長くて5kmほどだったので約2倍。大変な道のりになることは嫌でも分かっていた。

歩き始めてから初めての休憩所。

人家の外郭に設置してあった。看板に納め札を挟むことが出来る様になっていた。その数を見るに恐らく沢山の人が休んでいったのであろう。

この方のお家には鳩の型の瓦があった。かわいい。

そんな人の温かみを感じながらも、先に進んだ。

次に見つけた休憩所

2階構造の休憩所を発見。昨日お接待で頂いたパンフレットにも載っていた場所だ。2階であれば虫とかも少ないだろうし、野宿勢には大変ありがたい場所だろう。

ここでも休憩を取らず先に進んだ。

歩き始めてから、どれくらい経ったであろうか。階段を登ると川が流れる河川敷でた。休憩を全く取っていないこともあり、足も限界に達していた。川の方へ降りる側の階段で荷物を下ろし、暫し休憩を取った。

独特な橋がかかっている。沈下橋というらしい。

少し休憩するだけで、足の軽さが違う。もしかしたら休憩なしで進むより、休憩をちょくちょくとった方が効率的に進めるかもしれない。そんな事を思った。

目の前の陸地は島のようだ。

どうやら今から島へ渡るようだ。目の前の橋は沈下橋といい、状況によっては水面化になるとのこと。今日が晴れで良かった。

以外と深い様子。

橋は車が漸く通れるくらいの幅だ。もう少しで渡り切ろうとしたところで後ろからスピードを出して車が走って来た。ダッシュしギリギリ走り抜ける。お遍路で走ったのはこれが初めてである。なかなかプレッシャーのある橋だ。

島に入ったが、島を抜けるまでに随分と歩いた。本当に島なのかと思いたくなるくらいに。

道の奥の方は蜃気楼でモヤモヤとしていた。

漸く反対側の橋に出ることが出来た、これを渡ればもうすぐだろうか。

ここを抜ければ…

漸く出口に辿り着いたのだが、意外と島への出入りが多いのである。通れるのは車一台分。車が回避するスペースが1箇所、人間や自転車が回避するスペースが4箇所。車が橋にやってくる度に回避スペースに走って滑り込み、通るのを待つ。アクションゲームか何かか?最後の出入り口で向かい側からきた車とエンカウントし、ノーダメージとは行かなかった。柵もない道のギリギリの場所で立ち、スレスレで車がゆっくり通って行く。なかなかスリリングだ。ゲーム感覚で島を渡り終え、疲れた心も少し軽くなった気がした。

川を渡り終えると市街地に入って行き…

踏切を越えていく

車が沢山通る大通りに出た。飲食店も何店か見かけた。進行方向にうどん屋さんがあったので、そこで食べようかな?なんて考えていると…

残念、定休日。

Googleマップでの評価もいいようだったので残念だ。昼食はお預けにして更に進んでいく。

看板の展覧会!?
とても綺麗なグラデーションの紫陽花
西麻植で『にしおえ』と読むらしい。難読。

様々な場所を通り、遂には…縁石で座り込んでしまった。徒歩で9.4kmはGoogleマップで約2時間30分ほどかかる距離だ。後半は休憩所が全くなく縁石で休んでしまった。疲れると歩きが遅くなり、さらに時間がかかり疲れるという負のスパイラル。

立ち上がり進む。ゆっくりと、だが確実に距離は縮まっている。

残り400m、行き方で分岐する。

ここからが更にしんどかった。山の麓にあるため最後は心臓破りの坂ばりの傾斜になっている。

残り300m。100m進むのでさえ辛い。

途中で民家のブロック塀の浅い部分に腰掛けた。縁石は公道だが、ブロック塀は私的な土地。それは分かってはいたが、前に進めなかった。

最後のラストスパートで力を振り絞る。前に進むと残り100mのところで休憩所があった。足が早くなる。いち早く休憩したい。一瞬固まった。何故なら中に人が居たからである。ええい!残り100mぐらい行ったるわい!コミュ障が初めて役に立ったのだろうか。遂に10km近い道のりを歩き切った。

第十一番札所、藤井寺。

取り敢えず中に入り真っ先に日陰のベンチに向かった。これから山、越えられるかな…。時刻は14時ほど、厳しい闘いになりそうである。

暫く休んでいると、隣のベンチでお遍路さんが休もうとやってきた。見た目から齢は70近いだろうか。良かったら、どうぞと日陰のベンチを譲った。お遍路同士が隣に座りあったら、自然と会話が始まった。

どうやらその方は2回目のお遍路だそうだ。1回目は宿に泊まって回ったので、今回は野宿をして回っているとのこと。藤井寺でお参りをした後、山に登り次なる札所へ向かうらしいので、今からでも間に合うのですか?と聞いた。健脚の人でも最低4時間。今から行くと、どう頑張っても18時で納経所の営業時間からは1時間過ぎてしまうのだ。

そんなことを聞くと、道中に小屋があるからそこで休むとのこと。なるほど、確かに宿の場所を気にせず進めるのは野宿の大きなメリットだ。やはり今から山に入るのは厳しいようだ。おすすめの宿も教えてもらったので、お参りを済ませた。最後に記念で写真を撮り、宿に向かった。

そこの宿は500mほどと近かった。電話で予約を取り、直ぐに着いた。明日は午後から雨の予報。朝早く宿を出て、山を越えることにした。そのため朝食なし夕食のみに決定。18時ぐらいから夕食になるとのこと。まだ昼を食べていなかった為、どこか食べるところはないか聞くと近くの国道沿いに飲食チェーン店が立ち並んでいるという話を聞いた。しかも自転車を貸してくれるらしい。部屋に荷物を置き、自転車に乗った。

なんて楽なんだろうか。久々の自転車はとても気持ちが良かった。歩くと20分ぐらいかかる距離も8分程度で着いた。選んだのはすき家。久々に肉が食べたかったからだ。基本は少食だが長いこと食べずに歩いていたので、ペロリと平らげた。途中15時をお知らせする音楽が店内で響いた。あと3時間後に夕食を食べれるだろうか…

その後はついでにとセブンで初めてネットバンキングを使いお金を下ろし(なんと手数料無料)、大型スーパーで翌日の食料や飲料を買い込んだ。ついでにアイスも買った。

道中辛過ぎて、冷房の効いた部屋でアイスが食べたいそんなことを考えていたからだ。

帰ると15:43。アイスを食べてグータラしていたら、電話がかかって来た。お風呂は如何ですか?どうやら銭湯式ではなく、1人1人が順番に入る快活式らしい。急いで風呂に入ることにした。お風呂を除いてみると、普通の民家のお風呂だった。だがそれでも十二分。家は古臭いバランス釜だからだ。それに比べればどんなお風呂だって素敵に思える。さっと風呂から上がり、しばらくして夕食に呼ばれた。

量多過ぎぃ!!!

3時間前に牛丼大盛り冷奴味噌汁セットを頼み、帰ってからアイスを食べているのである。

食堂に4人集まっていたが、ちんたら食べていたら満腹中枢君が無理と悲鳴を上げるのが分かっていたので、黙々と腹に詰め込んだ。

完食!ガチで吐きそうだった。二郎系ラーメンで少食なのにイキって野菜マシで食べた時以来である。因みにそれっきり二郎系は行っていない。

少し周りの人と会話が弾んだりしたが、あまりにも腹が苦しくて先に部屋に戻ることにした。

そこから洗濯などを済ませ、少しグータラしていた。そろそろブログを書き始めるかと、思い立ったのが19:36。今ここの終わりが23:13。またもやブログを書くのに3時間以上かかってしまった。明日も早い、もう寝よう。

ABOUT ME
soueeeei
soueeeei
脳みそメロンパン
25歳。3年ほど前にバイクで日本を一周したりしていました。
社会の荒波に揉まれ流され漂っております。会社からのお慈悲を頂き休職、遍路の旅に出る。
記事URLをコピーしました